「楽しい人だよね。郁子さん。誠司さんはお父さんに似てるよね」
本心からそう言って、私は笑った。
だって、郁子さんのことを言う時の言い方とか、謝り方がそっくりだから。
「そうかな? まあ、母さんには絶対に似てるとは思わないけど」
「そうだよ。アハハッ」
なんだか、自然に笑ってしまった。
昨日のことなんて、すっかりなかったみたい。
「そうだ。あとね、オムライスもありがとう。両親の分と、慶太と、俺の分まで作ってもらっちゃって」
「ううん! そんな、大したものじゃないし……全然大丈夫!」
オムライスの話になって、私は再び緊張してきた。
ベッドの上で正座までしてしまう。
「母さんが、美味しかったって伝えといてって。母さん、栄太にご飯食べさせてて雛ちゃんがいる間に食べれなかったからって」
「う……うん。どういたしまして……」
もちろんその言葉も嬉しいけど、待ってた言葉と違って、少し拍子抜けした。
「俺もね、さっき食べたんだ」
「うんっ……」
きたー!
背筋がピーンと伸びた。
「すごく、美味しかったよ。店の以外で、人が作ったのって久しぶりに食べたから、何かいいなって思った」
「うん……そう言ってもらえたら、よかった……」
私、ちゃんと話せてる?
嬉しすぎて、気持ちがフワフワして、何を言えばいいのか分からない。
「慶太もね、すごい気に入ってたみたいだよ。俺が食べる時もじっと見てるもんだからさ、一口あげたら嬉しそうに食べてたから」
「そうなんだ……」
慶太君、本当に喜んでくれてたんだな……
誠司さんの実家で食べてた時も、すごい勢いで食べてくれてたけど、誠司さんの分も欲しがっちゃうくらいだったんだ。
これは作った方も作った甲斐があったっていうか……


