「ふーん……十三点」

話した後も、南の反応はいまいちだった。


「ちょっと! 人の話に点数つけないでよ! っていうか、何でさっきより下がってんの!?」


さっきもそうだったけど、何で南に採点されてるわけ?

っていうか、十六点も十三点も中途半端だし!


「あ、ちなみに百点満点中ね」

南はマイペースにそう言う。


「余計悪いって! 何でなの!? 何でそんな悪いの!?」

私にとってはうれしい話が、親友である南にとって不評なんて、こんな悲しいことはない。


「だって、何で雛子が子供と仲良くなって喜んでるわけ? 結局誠司さんとは何の進展してないんでしょ?」


「それは……」

そう言われると、そうなんだけど。


むしろ、最近誠司さんが忙しいっていうのもあって、誠司さんとは満足に連絡とれてないくらいだけど。

その代わり、郁子さんとは連絡をとってたり。


「でも! これからのこと考えたら、重要なことでしょ? 誠司さん、子供がいるから私に対して一線引かれてる気がするけど、私が子供とも問題なく仲良くできたら、それも関係なく見てくれるかなって」


「ふーん」

やっぱり南はそっけない。


「ねえ、まだ怒ってるの?」

リアクションの薄い南に不安になって私は聞いた。


「別に怒ってないって。まだ頭が働いてないだけ」

そう言って、南は独り言のように、「ふうん。なるほどねえ」と呟いている。


「ていうかさ。やっぱり子供がいたら恋愛しにくいもんなの?」


「それは……」

南の問いに答えようとして、何故か答えられなかった。


「……何でいきなり?」

答えられなかったから、南に質問返しをした。


「何か、雛子ってば、誠司さんとのことより子供のことに熱心な気がしたから。ドラマとかではよくあるでしょ? 子持ちと再婚して、旦那とのことより子供の機嫌取ろうとしてるの」


「うん」

南が何を言いたいのかはよく分からなかったけど、私はとりあえず頷いた。