「この方の息子さんが美里のこと助けてくれたのよ」


私を助けた?


あの血まみれの人


やっぱり私の代りに車にぶつかったんだ


「すいません… 私… 酷いことしました…」


私は深々と頭を下げた


「大丈夫よ うちの息子もあなたを助けようとしただけだしね だから何も悪くないわ」


そう言って微笑んでくれた


「あの… 私を助けてくれた人はどこに…?」


「まだ意識がないのよ」


「もし良かったら意識が戻るまで息子さんの病室にいてていいですか? 私お礼が言いたくて…」


こんな私を命をはって助けてくれた


一度でも会ってお礼が言いたい


「良いわよ 私ちょうど着替え取りに帰ろうと思ってたのよ じゃあよろしく頼むわね」


「あっ、はい!」