「やっぱり、私の心は日村君のことが好きって叫んでるんだ」

「え・・・」

あまりにも急で戸惑う自分

「でも、それは今の私なのか、記憶を無くす前の私の気持ちなのかわかんない」

「うん・・」

「日村君が好きなのは今の私じゃないんだよね?」

「ごめん、俺も自分の気持ちがはっきりしないんだ」

「ううん、無理もないよ」

雪の声が今にも聞こえなくなりそうなくらい小さくなっていて

「でも、やっぱり雪といるとほっとするそれは前とかわんない」

「わかるよ、私もそう時間さえあれば日村君のこと考えてる」

「雪、もう一度僕の彼女になってくれませんか?」

「え!日村君のなに言ってるの!」

「やっぱり、雪じゃなきゃ駄目なんだ」

雪の手を強く握る

「ちょっと待って、日村君」

あわてる雪をギュと抱きしめて

「雪は雪だから前となにも変わってない、真面目なとこも頑張りすぎるとこも」

「でも・・・前の私のことが好きなんじゃないの?」

「好きじゃない子とお祭りなんて行くわけないしょ?」

今で抑えていた感情が次々と言葉になって溢れ出る