実は雪とカラオケに来るのは今回がはじめてで付き合っていた時も雪は行きたいって言っていたのだが俺がかたくなに断わっていて

「わたし歌めっちゃ上手いんです!歌うのも好きで」

「・・・それは楽しみです」

そしてついてしまい

「はあ〜ついに来てしまったか」

「早く行きましょう日村先生!」

「そうですね・・・」

そして2人は

「わあ〜カラオケに来るのも久しぶり!お母さんは絶対行かないので」

「そんな感じがします」

「じゃあ!わたしから歌います!」

「どうぞ」

はじめて聴く雪の歌・・・

「日村先生?」

「え?」

「大丈夫ですか?」

「なにがです?」

「その・・泣くほど感動しました?」

雪の歌を聴いているうちに涙が溢れて

「すいません、本当に感動してしまって」

「なんか照れますね、でも嬉しいです」

雪の歌で胸の奥が揺れ動いて、やっぱり今でも雪のことを大事に思っている自分が居て

気を張っていないと雪を抱きしめそうになってしまう

改めて雪のことが大好きなんだと気づかされて

でも、もう雪の心には俺はいない・・・・

「はあ〜今日は楽しかったです!ありがとうございました、日村先生」

「僕の方こそ楽しかったです」