「あっ、立ち話もなんですし…どうぞ。」


間宮先生は、俺をソファに誘導させ座らせて自分も向かい側のソファに座った。


「名取くんは、ここ最近保健室に来るようになりましたね…

あれはそう、ちょうど一ヶ月前です。


名取くんは、見るからに暗い顔で保健室に入ってきました。

体調が悪いのかと聞くと…
大丈夫だけど、ベットを借りていい?と聞いてきたので、変なことに使わないならいいよと言って使わせました。


そして、一時間が過ぎて名取くんは明るい顔になり、保健室を出て行きました。

それから名取くんは、一日中保健室で寝ている状態が続いたんです。


なんで、教室に行かないの?というと…

ここに来れば、あの人に会えるから…と言っていました。


俺は、それ以上聞いたら駄目な気がして名取くんに聞きませんでした。

名取くんが少しでも元気になるなら、いつでも保健室を貸すつもりです。」


間宮先生は、ニコッと笑い嘘をついてるようには見えなかった。


でも、なんだ…

何か、こいつからは嫌な感じがする…