「あのさ、暁くん…
あのあと、何があったわけ…?」
南さんは、暁くんの前に膝まづき暁くんと目線を合わせるようにしていた。
「…ふぅん…っ…僕、ホモじゃないもん…」
暁くんは、先程からそれしか言わない。
「うん、暁くんはホモじゃないね。
それで、何があったの…?
言ってくれないと、俺らも分かんないからさ…」
南さんは、まるで子どもをあやすみたいに暁くんの頭を撫でていた。
子どもの扱いに慣れてますね…
そう思いながら私は、二人を見ていた。
「教室を出てから…僕は、保健室に向かったんだ…」
そして、暁くんは今まであったことを話してくれた。
なるほど…
だから、暁くんはホモじゃないって言ってたのですね…
「なぁ、おかしくねぇか…?」
いきなり、南さんが私を見て言ってきた。
「何がですか…?」
暁くんがホモ行動をしたことだろうか…?
「暁くんは、簡単に後ろをとられるヤツか?
暁くんが後ろの気配に気づかないなんてあり得ねぇだろ?
俺、冗談で暁くんを後ろから驚かそうとしたときナイフ飛んできたからね?」
「……!」
確かに変ですね…
暁くんが気づかないなんておかしい…



