保健室に着いてドアを開けると、ふわっと薬品の匂いがした。
なんか、落ち着く…
「あれ?初めて見る子だね。」
眼鏡をかけてニコッと笑っている男の人が僕に気づいて言ってきた。
「あっ、最近入学してきて…
初めまして、白崎 暁と言います。」
僕が、そう言うと男の人は一瞬驚いた顔をして、すぐに笑顔に戻った。
なに…?
なんで、驚いたの…?
「君が白崎 暁くんか…
うん、生徒たちが噂してる通り美少年だね。」
「えっ…!?
あぁ、どうも…?」
僕は、噂になっていたのか…
だから、この男の人は驚いた顔をしたのか…
「あぁ、自己紹介しないとね。
俺は、間宮 冬樹。冬樹先生でいいよ。」
冬樹先生か…
「今日は、どうしたの?
体調が悪いの…?」
「あっ、ちょっとお腹が痛くて…」
そうだった。
僕は、名取くんを見つけにきたんだった。



