「だぁーれが、カッコイイ顔ってほどの顔じゃねぇってー?」
僕と濱田くんは、後ろから声が聞こえて振り向くと…
笑っているけど、目が怒っている感じの南さんがいた。
「あっ…(やべぇー!)
先生ー、もうチャイム鳴ってるよー?
早く授業始めないと~」
あはは…と苦笑いをしている濱田くんの心の声が聞こえた気がした。
「そうだなぁー、授業始めないといけないなぁー
だけど、その前に濱田を今日の放課後残して数学のプリント20枚やれってことを伝えようと思ってなー?」
「20枚!?
…いや、先生ごめんねー
俺今日、母ちゃんがガンで入院してるからお見舞いに行かないとダメなんだよ~」
「そっか、お前のお母さん入院してるのかー
それは、お前の担任として見舞いに行かないとなー?」
濱田くんは、嘘がバレて…
20枚とか、ひでぇひでぇ…と泣いていた。



