「えっ…!?
ちょ、大丈夫か、暁くんっ!」
俺は、いきなり倒れた暁くんを腕に抱き体を揺すり起こした。
「大丈夫ですよ、久しぶりで疲れたんだと思いますから。」
水無月は、ニコッと笑い俺に言ってきた。
「おい、どういうことだよ…
暁くん、なんか…「また、そのことは事務所に戻ってから話します。
今は、ここから離れましょう。
七瀬さんは、子供たちと一緒に車の中にいますから。」
水無月は、そう言うと倉庫から出て行った。
俺は、暁くんを背中に抱き倉庫から出た。
子供たちを親の元に返して俺らは、事務所に戻った。
暁くんも、目が覚めて、俺を見て気まずそうにしていた。
「南さん。
あなたは、『紅い鴉』を知っていますか?」
「えっ…?
あぁ、えっと…3年前くらいに凶悪殺人犯として有名だった犯罪者だろ?
確か、黒い髪に紅い瞳で、警察を困らせていたから『紅い鴉』って名前がつけられたんだよな?」
その『紅い鴉』は、無差別に人を殺す奴らしく、警察も捕まえようと必死だったが…
なかなか捕まえられなかったんだよな…



