「結城が連れてきた人です。
早くナイフをしまってください。」
「翔が?」
「はい。結城が決めた人ですから…
私たちの仲間です。
殺さないでください。」
「ふーん…
あんた、なんか得意なことあんの?」
暁くんは、ナイフをしまって俺に言ってきた。
「…特にないけど…
強いて言えば…手先が器用なとこかな…?」
得意なことって…
手先が器用でも大丈夫なんだよな…?
「…やっぱり、平凡なヤツじゃん。
こんなヤツいても、足手まといにしかならねぇよ。
殺していいだろ?」
「ダメです。
もう、あなたの役目は、終わりました。
早く、あっちの暁くんに戻ってください。」
「なんだよ、久しぶりに出れたと思ったら…
もう、替われかよ。
もう少し、暴れさせてくれねぇ?」
「ダメです。」
水無月が、そう言うと…
暁くんは、ちっ…と舌打ちして倒れた。



