「…暁くんは、もう何度も経験しています。
心配するようなことは、ありません。」
「ふざけんなっ!
子供に、そんな危ない場所に連れて行かせてたのか!
経験してるからなんだ!
慣れを覚えさせてんじゃねぇ!」
大人のやることじゃねぇ!
子供を危険な場所に行かせる大人が、どこにいんだよ!
「あなたは、知らないかもしれませんが…
暁くんは…「僕は、行くよ。」
水無月の言葉を遮り、暁くんが俺に言った
「僕は、行くよ。
止めても無駄だよ。僕は、行く。」
暁くんは、真剣な顔で俺に言ってきた。
「ダメだ。行かせない。」
「じゃあ、子供たちはどうするの?
見捨てるの?」
「違う!
俺らで、行って子供たちを助けてくるから待ってて。」
「僕を心配してくれるのは、嬉しい。
だけど、南さんたちも危ない!
少しでも、みんなの役に立ちたい!」
どうして、分かってくれないんだ…
危険だと分からないほど慣れてしまったのか…?



