「暁くん…
俺さ、暁くん嫌いなんだよね…
俺の家族は、父さんと翔だけなのに…
お前みたいなヤツが、いきなり家族になってさ…」
「…………………」
泰人さんの子どもは、紅い鴉を冷めた目で見下ろしていた。
紅い鴉は、そんなこと気にしないみたいに無表情で何も言わなかった。
へぇ……
泰人さんの子どもも紅い鴉が嫌いなのか…
それなら、ちょうどいい。
あなたを手伝ってあげましょう。
「翔もお前なんかを構うだろ?
心底、イライラするよ。
俺の翔だぞ。
お前ばかり相手にして…
お兄ちゃんは、後回しだよ?
ふざけるな!
翔をとるんじゃない!
前までは、そう思っていたが…
今は……………っ…な…」
私の得意な糸で…
あなたを手伝ってあげますよ。



