~ 結城 視点 ~
「……ょう……翔っ…!」
誰かの声がする…
「………翔……目を覚ましてくれ…」
この声…知ってる……
何度もこの声で起こされたことがある……
「翔…」
「……っぁ……兄さん……?」
そうだ、兄さんだ。
目を開けると…
涙を流して俺の手を握りしめていた兄さんがいた。
「翔っ!」
「兄さん…痛いよ……」
兄さんは、俺が身体を起こすと…
俺を強く抱き締めてきたから、身体が痛かった。
でも、どうして…
俺、自分で胸に矢を刺したはずじゃ…
「翔…っ!
今度、こんなことをしたら…
いや、こんなことをしないためにも…
翔を監禁しようか……」
「怖いこと言わないでよ、兄さん……」
どういう状況なの……?
俺、死んでないの…?



