「本当だよ…
俺、一昨日までお前と二人で学校サボって遊んだ記憶があるんだよ。
一昨日は、確か…
ゲーセン行って、終わったら海行ったよ。
お前が女の人にナンパされて、俺一人ぼっちになって、近くの親切なお姉さんたちが遊んでくれてさ…
日が沈んで、お前戻ってきて…
しばらく、夜の海の景色、一緒に見て帰ったじゃん。
覚えてない…?」
…………確かに、そんなことがあった。
海に行ったら、すぐにお前はナンパされて…
近くにいた俺も一緒に遊ぶことになったけど、俺のこと好きって顔した女と二人だけでいて…
翔を海に残して…
ちょっと遊ぶつもりが気づくと夜になってて…
翔のとこに戻ったら、翔怒ってて…
ケンカした後、海と空の星が綺麗で二人で寝転んで景色を見ていた。
確かに、覚えてる。
あれは、高3だったか…
「俺、あんときマジで泣きそうだったんだぞ…
気づいたら、ぼっちになっていて…
悠真、俺を置いて先帰っちゃったのかなって…」
翔は、涙目で俺を見て体を軽く殴ってきた。
「言えよな…
ちょっと遊んでくるとかさ…
本当に、置いてかれたと思ったんだからな…!」
「ごめんって…
そんな顔すんなよ…
あのとき、散々謝っただろ…?」
俺は、殴り続けてくる翔の腕を掴んで泣きそうな顔をしている翔に謝った。
なんで、また謝らないといけないんだよ…



