「………兄さん。詳しく説明してよ…
俺、今本当に頭が混乱してて…
よく、理解出来ない…」
俺がそう言うと、兄さんは俺に近づき軽く抱き締めて頭を優しく撫でてきた。
「翔は、心配することなんてないよ。
お兄ちゃんが、ずっと傍にいてあげるから。」
「意味が分かんないよっ!
誤魔化さずに、ちゃんと説明してよっ!」
俺は、抱き締めてくる兄さんを押し離れた。
「父さんは…?暁くんは…?
なんで帰ってこないの…?
学校行かなくていいって、どういうこと…?
やっぱり、ここは三年後の世界なの…?」
俺が混乱している中で、兄さんはクスッと笑って…
「三年後の世界…?
翔は、可愛いことを言うな~
三年後じゃないよ?
ちゃんと翔は、三年間過ごしたんだよ。
タイムスリップしてきたんじゃない。
翔は、三年間の記憶を無くしているんだよ。」
兄さんは、いつもの優しい笑みを俺に向けて言ってきた。