~ 結城 視点 ~


昨日、透と遊んで夕食も一緒に食べた。

兄さんが何かを隠しているのは、うすうす気づいていた。


でも、何を隠しているのかまでは分からなかった。


父さんも暁くんも、結局帰って来なかった…


兄さんに聞くしかないな…


俺は、朝兄さんに起こされる前に学校に行く仕度をして兄さんが朝食の用意をしているリビングに向かった。


「おはよう、兄さん…」


「あれっ?起きるの早いね~

翔を起こす前に寝顔を見ようと思ったのに~」


兄さんは、いつもどおりで…

俺は、少し戸惑った。


「…………兄さん。

俺に何を隠して…「翔。もう学校に行かなくてもいいよ。」…えっ?」


今、兄さん…なんて言った…?


「翔~、聞いてるの~?」


「ごめん…

もう一回、言ってくれる…?」


聞き間違い…だよね…?


「だから、学校行かなくてもいいよ。

いや、翔が今学校に行ったら不法侵入で捕まるかもしれないね~?」


どういうこと…?

やっぱり、ここは三年後の世界なの…?


いや、まさか…

そんなのあり得ないよ…