「もぉ~、敬語はいいって~!
俺、敬語とか使われるの苦手なんだよ~
だから、敬語はナシね!
俺、翔でいいから~
もしくは、翔ちゃんでもいいよぉ~?」
翔ちゃん…
そんなこと言ったらボスに殺される…!
いや、呼ぶつもりないけど…
「じゃあ、翔で…」
「うんっ!
俺は、透って呼んでもいい?」
「あっ、はい…!」
「ぷっ…
だから、敬語はナシだってー!」
敬語ナシとか無理だってー!
俺より3つも上で、しかもボスの弟だぞ!
出来ないってー!
でも、この人は敬語ナシにしないと拗ねるっぽいし…
敬語ナシでいくしかないなぁ…
「じゃあ、翔。これからよろしく。」
「うんっ!」
ボスの弟は、可愛いとこあるな…
なんか本当に弟みたい…
「透って、兄さんとどういう知り合いなの?」
「あっ、えっと…
後輩みたいな感じかな…?」
本当は、仕事仲間の方が妥当だけど…
それは、言えないな…
「そっか…
兄さんをよろしくね。」
「おぉ…」
翔は、俺が言いたくないのが分かったのかそれ以上聞いてこなかった。



