「日曜くらい、お兄ちゃんと一緒にいてくれよぉ~
翔が行ってしまうと、お兄ちゃん寂しくて何するか分からないよぉー?」
「……一緒にいるよ。」
兄さんは、本当に何するか分からないから恐い。
仕方ない。悠真と遊ぶのは諦めるか…
「そういえば、暁くんは?」
「……………父さんと出掛けたよ。
仕事終わりに遊びに行くのかもしれないな…」
そっか。いないのか…
一緒にゲームしようと思ったのになぁ~
それより、なんか兄さん変だなぁ…
さっきから間をあけて話すし…
風邪でもひいたのかな…?
俺は、そんなことを思いながら兄さんと一緒に過ごそうと思っていたら…
ピンポーン…♪
家の呼び鈴が鳴った。
俺が出ようとしたら、兄さんが俺が出ると言って玄関に向かって行った。
勧誘とかかな…?
そう思っていたら…
「琴羽っ!」
兄さんの大きな声が聞こえた。
俺は、急いで玄関に向かうと…
兄さんと同じ年くらいの男の人がいた。
「あっ、こんにちわ~
翔くん。」
「……こんにちわ…」
誰…?
兄さんの友達…?
「琴羽。俺と翔の邪魔をするなと言ったよね…?」
兄さんは、恐い顔で琴羽という男の人に言った。
「邪魔するつもりはないよ。
翼と翔くんの生活が見てみたかっただけ…」
知り合いっぽいね…
「兄さん、家に入れてあげようよ。
琴羽さん…でいいんですよね…?
俺、結城 翔って言います。」
「…………うん、知ってる。」
知ってる……?
兄さんが俺のこと教えたのかな…?
それに、琴羽さん…
俺を睨んでる感じがする…
俺、琴羽さんに会ったことあるかな…?