~ 暁 視点 ~


「南さんと弥生さん、戻るの遅いですね…」


「そうですね…

何か合ったのかもしれないですね…」


もう30分も経ってるよ…?


「僕、一度見に行ってきます。」


「すみません。お願いします。」


僕は、階段を上って結城さんの部屋に向かおうとしたら…


「……だ………め……」


僕と同じ年くらいの女の人が事務所のドアを開けると、立っていた。


誰…?

ドアの向こうから気配が感じられなかった…


「あっ…!

もしかして依頼ですか…?」


女の人だし、ここにいるなら依頼かな…?


「依頼……?

違…う……あ…なた……たち…に……用…事…」


「えっ…!?

僕らにですか…?」


なんかこの人…

おかしいな…


声と顔が感情がこもってないし…

それに、なんか…


僕をじっと見てくる…


「暁くん、どうしました?」


水無月さんが僕に呼び掛けて、ドアの向こうを見てきた。


「お客様…?」


「あっ、それが…

なんか分かんなくて…」


お客さんじゃないって言ってるし…

よく分かんないよ…