やっぱり…
私のせいだ…
「さぁてと…
そろそろ行くわ。
翼のヤツが、遅いってキレるかもしんねぇからな…
じゃあな、弥生。」
ナンパ男は、名残惜しそうに私を見てその場から立ち去った。
私のせいだ…
翔ちゃんが拐われたのは…
全部、私のせい…
「……せ!……なせ!七瀬っ!」
「あ………」
南が私を呼んでいた。
「自分を責めるのは、後回しにしろ!
今は、この状況をなんとかするしかねぇ!」
「…………うん。」
そうだ…
翔ちゃんを助けに行かないと…!
「こんだけ騒いでたら、暁くんたちが助けに来るだろ?
でも、来ねぇってことは…
暁くんたちに何かあったとしか考えられねぇ…
早く、この状況をなんとかするぞ…!」
「なんとかするってどうやって…!?
私たち、なんで体が動かないのかも分からないじゃない!」
体を動かそうとすると、痛みが走る。
縛られている感じなのに、縛っているものは見えないし…
なんなの、一体…!



