BBB ~ 変人たちの集まり ~ 【完】


男が翔ちゃんを肩に担いで私たちの横を通り…


「じゃあね、翔のお友達。」


クスッと笑い、そのままドアから出ていった。


「翔ちゃーんっ!!」


「クソッ!!」


私たちは、翔ちゃんが連れ去られるのを黙って見ることしか出来なかった。


翔ちゃん!!


「あぁ、やっちまったな…」


「あんたは…!」


顔を上げてドアを見ると…
私をナンパしてきた男が私を見下ろしていた。


「俺は、翼にお前らを会わせないようにしてたんだぜ?

だけど、バレちまったからな…」


男は、ペラペラと話続けた。


「翼には、逆らえねぇよ。

俺らは、翼に恩があるからな…


あぁー、でも弥生を手に入れたかったなぁ…!

こんなに、イイ女なのに諦めろはひでぇよな?」


「あいつに言われたのか…?」


南が私をジロジロ見ているナンパ男に話しかけた。


「あ?あぁ、そうだよ。

俺がお前らの居場所を隠してるのが分かってな…


翼に殺されかけたよ。」


「なんで居場所知ってんだよ。」


南は、男を睨み付けながら言っていた。


こいつが、この場所を知ってたのは…

もしかして…


「弥生と初めて会ったとき、弥生はベロベロに酔っていてな…

この場所まで運んでやったんだよ。」