ボスをとるか…
それとも琴羽さんをとるか…
二人とも恐い人なのにー!
どっちをとっても最終的に俺、ヤバくね!?
でも、やっぱりボスか…
「あの実は…」
俺は、琴羽さんが奴等の事務所を見つけたことは言わず…
今、合ったことだけをボスに伝えた。
ボスは、俺の話を聞いたあとニコッと笑って…
「何故、捕まえなかったのかな?
いや、暁くんがいたなら透じゃ無理か…
でも、俺を呼んでくれれば暁くんは殺せたのに…
どういうつもりかな?
まさか、あのときに暁くんに情でもわいたのかな?」
街中で人目があるのを気にせずボスは糸で俺の首を絞めた。
「…くぁ…ぁ……ボ…ス…」
「死にはしないよ。
そんなに強く絞めてないからね。
首が吹き飛ぶことはないよ。
だけど、少しお仕置きしないとね?」
周りの人は俺に大丈夫かと言ってきたが俺がボスに首を絞められていることに気づいていない。
何故なら、ボスの糸は物凄く細くて、よく俺の首を見ないとみえないほどだ。
ヤバイ…
意識が…
「おいおい、透。
もう終わりにするつもりかい?
お仕置きは始まったばかりだというのにね…」
周りに人がいるのに、ボスの声だけが耳に入ってきた。