「だから暁くん…
南さんを一緒に守ろう。
俺は確かに南さんが必要だ。
でも俺だけじゃない。
暁くんも必要だと、いつか分かる。
南さんを一緒に守ろうよ。」
翔は、悲しげに笑い俺が翔の襟を掴んでいる手を離した。
なんだよ…
なんでお前は…っ!
「俺なんかを仲間や家族だと言ってんだよ…っ!
なんで俺を信用したり頼ったりするんだよ!
俺は、お前の親父を殺したんだぞ!
憎めよ!翼みたいに憎めよ…!」
普通、恨むだろ!
自分の親父を直接じゃないが…
俺のせいで、死んだのに…!
「……何故、暁くんを恨むの?
悪いのは翼だよ?
暁くんを恨むとこなんてないだろ?
父さんが暁くんは、家族と言ったんだ。
それに俺も賛成だったから家族と受け入れたんだよ?
こんなに可愛い弟が出来たんだ。
受け入れるに決まっているだろ?」
翔は、いつものように爽やかな笑顔で俺に言ってきた。
嘘っぽいと思うが…
こいつは、こういう嘘はつかない。
本心で言っているんだ。



