~ 暁 視点 ~
「それで、何が合ったのかな?」
翔はニコッと笑っていたが、怒っているとすぐに分かった。
「お兄さんを傷つけたんだよ?
ちゃんと分かってる?
人間は簡単に死ぬんだよ?
暁くんなら分かるよね。俺が言いたいこと。」
分かってるよ…
俺がアイツの腕を深く刺していたら出血多量で死んでいたと言いたいんだろ?
それに、アイツはあの人と似てるから余計怒ってるんだろう…
「なぜ、アイツを仲間にいれた」
アイツは似すぎている…
あの人にソックリすぎる…
「そんなの俺に聞くまでもないだろ?」
「ざけんな…っ!」
翔はクスッと笑い、俺はそんな翔に苛立ち翔の服の襟を掴んだ。
「ふざける?ふざけてないけど。
お兄さんは、俺らの家族だよ。」
「………てめぇは、イカれてる
自分が寂しいために、アイツを仲間にした。
お前は、あの人とアイツを重ねてるんだろ!
アイツは、あの人じゃねぇ!
あの人は…
俺を庇って死んだんだよ!
もう、同じことを繰り返すのはやめろ!」
俺が言うと翔は、フフッと笑った。



