「お前なんで…!」
俺が驚いて濱田に聞こうとしていたら、暁くんがナイフを取り出して濱田に近づいていた。
「ちょっ、今はダメだってっ!
俺は、一応あんたらを助けようとしているんだぜ!?」
「………どういうこと…?」
暁くんは、濱田の言葉で足を止めた。
「説明とかする時間ねぇんだって!
早く、ここから居なくなってくれ!」
「濱田、ちゃんと説明しろ。
じゃないと、暁くんがナイフでお前を殺すかもしれないぞ。」
殺させないけど…
濱田の言葉が気になる。
脅すくらいしないと、たぶん言ってくれないだろうからな…
「あぁー、もうっ!
なんで素直に聞いてくれないんだよ!」
濱田は、頭をくしゃくしゃと掻いて俺らに言ってきた。
「ボスが近くにいるんだよ!
だから、お前らと会うと絶対に戦うだろ!?
お前らがボスに勝てるわけないと思うが…
今は戦うのは避けたいんだよ。
琴羽さんに、ボスをお前らに会わすなって言われてるからな…
それに、俺だけじゃ狂ってるボスを止められない。
だから、早くここから居なくなってくれ!」
結城兄が近くにいる…!?
濱田の言う通りなら、ヤバイことになるのは間違いない。
濱田の言う通り、ここは退くしかないな…