「嫉妬なんてしなくてもいいと思うぜ?
今までの女は、ただ単にお客か友達だろ?
今の話を聞くと結城は、女を傍に置いてない。
でも、お前は長いこと傍に置いているだろ?
なら、チャンスはいくらでもあるってことじゃないのか?」
「……!!
そうね、そうよね…
私だけだよね。翔ちゃんの傍に長いこといる女は…
じゃあ、彼女になれる可能性が出てきたわ!
ありがとう、二人とも!
よぉーし!翔ちゃんをオトとしてみせる!」
私は、南の言葉に浮かれていて、そのあとの南たちの会話を聞いていなかった。
「………南さん、あんなこと言ってよかったの?
あれを言うなら、水無月さんにも可能性があるって言ってるようなもんだよ…?
結城さんと長く一緒にいるし…
長いこと一緒にいた男は、水無月さんだけだよ…?」
「シー!
七瀬を元気にするためだ。多少のことは無視しよう!
七瀬は落ち込むと面倒なヤツだから、元気な方がいい。」
二人は、こんな会話してたなんて全く気づかない私だった。



