~ 水無月 視点 ~
「悠真、どういうつもり?
前にも言ったよね?
盗聴器なんかつけるなって。」
結城は、怖い顔をして私を睨んできた。
はぁ…
もう、バレてしまいましたか…
「ちょっとしたイタズラ心ですよ。
深い意味でつけたわけじゃありません。」
「へぇ…
悠真がイタズラ心ね…?
悠真にイタズラ心なんてあったんだ?
5年くらい悠真と一緒にいるけど、そんなお茶目な悠真初めてだな…?」
結城は、クスッと笑っていたが鋭い目が私を見ていた。
「結城に隠していたんですよ。
私のこんな性格を知ったら馬鹿にしてくるでしょう?」
「……そうかもね~?
俺なら、悠真をからかうかもね~?
だけど…」
結城は、へらへらと笑いながら私に近づいて私が乗っていたイスに膝を乗せてきて…
「そんな下手な嘘、やめてくんない?
俺、今怒ってるって分かるよね?」
ニコッと笑い私の頬を触って、そして頬から首まで優しく撫でていった。
まるで、ペットを可愛がる手つきだが…
顔は、動いたら殺すとばかりに笑っていた。



