「大丈夫だって!味は旨いから!」


味見して、旨いのが分かったから…
見た目が失敗しても大丈夫だって!

暁くんは、はい…と言って料理を結城たちがいる部屋に運んだ。


暁くんは、不器用だ。

料理をしているときに分かった。


卵を割るのにも時間とかかかったし…

見ても分かるが、オムライスはオムライスじゃなく、焦げ焦げのオムライスになっていた。


暁くんは、不器用だと思った。

でも、野菜とかの切り方はすごい綺麗だった。


さすが武器にナイフを使ってるだけはあるな…


結城たちは、暁くんの作ったオムライスを見て苦笑いしていた。


「南さん。暁くんに料理をさせないでください。

こういう結果になりますから…」


水無月が料理していた理由が分かったよ。

暁くんに料理をさせないためだったんだな…



水無月と七瀬は手をつけなかった。

暁くんの料理が不味いと知っているからだろうか…


確かに、暁くんの料理はゲロ不味だった。

俺が暁くんの目を盗んで味を変えなかったら悲惨な結果になっていたと思う。