~ 優 視点 ~
「あの、南さん…
結城さん、どうしたんですか…?
もう、一時間もあの状態ですよ…
何かあったんですか…?」
暁くんが結城の異変に気づいて俺に聞いてきた。
「…いや、俺もよく分からねぇんだ…
七瀬をナンパしてきた男が結城に何か言ってから、ずっとあの調子なんだよ…」
七瀬は、結城に話かけているが空返事って感じだ。
水無月に相談しようと思って部屋に向かったら、水無月も結城と同じで何かを考えていた。
なんなんだ…?
水無月も何悩んでるんだよ…?
「僕、夕食用意します。
結城さんなら、料理を目の前に出せば…
考えるより食べるを優先するかもしれないんで…」
「えっ…?
暁くん、料理出来んの!?」
意外だ…
暁くんって、料理をしてるイメージがねぇ…
なんか水無月が料理しているところしか見てないからかな…?
「出来ますよ。結構料理するのが好きなんです。
でも水無月さんより、美味しく出来ないので、いつも水無月さんにやってもらってるんです。」
「あぁ、なるほど…
じゃあ俺も手伝うよ。暁くんだけに作らせるのは悪いし。」
本当は、この場に居たくないからだ。
結城をなんとか出来るわけねぇと思うし…
暁くんと料理してる方がよっぽどいいだろ。