「これは、全部俺の問題なんだ。
みんなを巻き込むわけにはいかない。」
「もう巻き込まれてるって言ってんだろ。
てめぇが居なくなったら、あいつらどうすんだよ?
また、お前の帰りを待たせるのか?
今度は帰って来られる自信あんのかよ?」
あいつらは、てめぇが居ねぇとダメなんだよ…
次は、確実に帰れる自信ねぇだろ…
「でも、これは俺の問題なんだよ…
俺があいつを止めないと、また家族が危険な目に合う…
もう、家族を失いたくない。」
「……お前は、俺らの家族じゃねぇのかよ?
お前が欠けたら、今度は俺らが家族を失うんだぞ?
分かってんのか?」
家族、家族って…
自分は入ってねぇのかよ…?
あいつらは、お前を家族と思ってんだぞ…?
次は、あいつらが家族を失うかもしれねぇんだぞ…?
「………」
「……何も言えねぇよな?
自分が家族家族って言ってるくせに、その家族を信用してねぇし、失うツラさを与えようとしてんだから。」
何が家族だ。
こんなの家族と言えんのかよ…
「俺を巻き込んだ責任はとってもらうぞ。
お前との契約では、お前が戻ってきたら…
俺はBBBを抜けて解放されるが…
今のこの状況で解放なんて無理だろ。
仕方なく居てやってんだから、少しは俺の言うこと聞け。」
「……お兄さん…」
結城は、泣きそうな顔で俺を見てきた。
俺が泣きてぇよ。
巻き込まれた挙げ句に、こんな危険な目に合うんだからな。



