BBB ~ 変人たちの集まり ~ 【完】


「なにしてんだよ、結城。」


「お兄さんっ!」


俺が話しかけたことで、結城は嬉しそうに俺を見てきた。

まるで助けてくれと言っているように…


「逃げ出すから、こういうことになるんだ。

もう逃げないか…?」


「……逃げ出してないもん。

本当にトイレ行こうとしただけだもん…」


結城は、子供のような言い訳をしてきた。


「お姉さん。ちょっと、そいつ返してくれる?」


「……ちっ。」


俺が女の腕を掴んで結城の腕を離すと女は舌打ちをして、どこかに行ってしまった。


「なんで、逃げ出した?

逃げ出しても発信器がついてると知っているだろ?」


「……頼むよ、お兄さん…

俺を逃がしてくれ。俺にはやることがあるんだ…」


結城は、真剣な顔で俺に言ってきた。


「首輪は、どうにかする。

あとは逃げればいいんだ。


頼むよ。お願いだよ、お兄さん…」


「……やることってなんだ?」


俺が結城に言うと…

結城は、下を向いて黙った。


こいつは、何をしようとしてる…?