「…やってやるよ、その仕事。」 俺が、そう言ったら… 男は、すごい笑顔になって… 「マジで!? ありがとう、ありがとう…お兄さんっ!」 俺の手を掴んで、ブンブンと振って喜んでいた。 こんなに、喜んでくれるなんてな… やっぱり、いいもんだな… 人から感謝されるのって… 「じゃあ、お兄さん! この書類にサインして! 俺の代わりに、やるって書類!」 あっ、そっか… こいつは、自分が辞めるために喜んでいたのか… 俺は、少し複雑な気持ちでサインをした。