あなたがいればそれでいい

コンコン



「失礼します」



「どうぞ」




要が扉をノックすると、中から声が聞こえてきた。


ガチャ



要に手をひかれるまま中に入る。
すると中には、大人の男の人が二人いた。そのうちの一人には、見覚えがあった。




「あ」



「やあ、久しぶりだね。ノワちゃん」



「お、久しぶりです」




要と私が初めて会った日、要と一緒にいた人。そして、私の父親になってくれた人
修作さん



「パパ」



「久しぶりだね。今日も俺の娘は可愛いな」



「パパ、元気だった?」




パパに駆け寄りながら声をかける。