あなたがいればそれでいい

「いや!そんなわけない!ちょっと、肋いったかなー?ぐらいで」




「それ、ぐらいじゃない!
え?どうしよう、びょ、病院?医者?い、今ぱ、パパに電話するから」




「・・・・・パパ?」




「あ、えっと、お父さんも私のお父さんだけど
今ね、私の親になってくれてる人がいるの」




「親?」




「うん。マスターから、親権奪ってくれたの」




にこりと笑う。
あの時は、本当に嬉しかった。今から君のパパは私だよ。
そう言ってくれた。



「その人と、家族なの?」




どこか、縋るように見てくる桜立



「うん。家族だよ」



「・・・そっか」




「でも、桜立も家族」




そう言うと、桜立は一瞬キョトンとしたかと思ったら、花が咲いたように笑った。