学校が終わって、放課後になっても好摩は着いて来た。 「柚希、家まで送るぜ!」 「いや、いい」 「遠慮すんなって。まだ家の場所覚えてないだろ?槽山なら俺ん家のすぐ傍だから」 少し疲れる。俺が人と関わりを持つのが得意ではないというのもあるが、好摩のようなタイプは苦手かもしれない。 「な、行こうぜ」 好摩の手が、俺の肩に置かれる。温かい人間の体温に、不快感を覚えた。