あれから二日後。10月29日。
天野先輩とはあの日図書室であって以来、顔を合わせていない。
「ふーん、天野先輩がかぼちゃ君ねー」
「うん、そうなのかなって。というか、この噂もってきたの良子でしょ!!」
「それより、私がりんごがかぼちゃ君探しなんてしてることに驚きだけど? どういう心境の変化?」
「べ、別に……」
かぼちゃ君とやらに興味がないと言えば嘘になる。
確かに、噂話やジンクス、そんなのには普段心惹かれないのが私。
だけど今回は特別というか、お礼を言うという目的があるわけで。
「まっ、いいけどね。それより新ニュース」
「またー?」
歩く噂、なんてのは良子のことを言うんじゃないかってくらい良子は噂が大好きだ。
噂ってより、情報とでもいうのか。
どこからそんなのきいたの、と思うくらい毎日何かしらの情報や噂をもってくる。