図書室に向かおうとしたとき、すれ違った女子生徒2人の会話が耳に入った。
「ね、この前八坂先輩きてたんだって!」
「えーなんで部員の私たちに何も教えてくれなかったんだろー」
その会話に私は、足を止める。
八坂先輩がきたこと、部員の人たちが知らなかった……?
じゃあ、八坂先輩は何をしに……?
『……ふーん。なかなか鋭いな』
『あなたも、良子ちゃんと同じ、かぼちゃ君のことをききにきたの?』
『あ、そういえば、最近かぼちゃ君探ししてるってほんと?』
『あんまり遅くならないうちに帰れよー』
ああ……そういうことか。
私は、思いついた一つの真実にため息をはいた。