かぼちゃの君





そんなことを考えていると、図書室のドアが開く音がした。
その音に、私はバッと顔をあげる。

「あれ、りんごちゃん?」

「実妃ちゃん……」

「もうすぐ図書室閉館だよ? どうしたの?」

「いやあ、ちょっと……。そういう実妃ちゃんは?」

「んーと、ある人に頼まれごと」

実妃ちゃんはそう言って、クスクスと笑った。
そんな実妃ちゃんをみて、私は首を傾げる。

「えっと、じゃあ、わたし帰るね」

このままいても天野先輩こなそうだし……。

「うん。あ、りんごちゃん、一つヒント」

実妃ちゃんの言葉に、私は少し驚きながらも、耳を傾けた。



「案外、かぼちゃ君は単純だよ」



そうニコッと笑った実妃ちゃん。

「それって……」

どういう意味?と尋ねようとしたとき、図書室のドアが開く音がした。
目を向ければ、そこには、黒いビニール袋をマントにしていて、プラスチックでできたかぼちゃを被っている人、つまりかぼちゃ君が立っていた。