●全力妄想少年●

とりあえず中西さんに、もう一度さっきの話を鈴木さんにしてもらった。


せっかく彼女に会えるチャンスだったかもしれないのに、身支度に時間がかかって取り逃がしてしまったことを、きっと鈴木さんは呆れるだろうなと考えていたら、


「まあ髪型と服装は整えなきゃいけないもんね」


とまるで当たり前の事のように聞き流し、


「それより私が聞きたいのは、女の人がどっちの方向から来たか、よ」


と少し偉そうな態度で尋ねた(僕に対してはいつもこんな感じだけど)。