「真理、今ものすごく感動した……」


「へ?」


中西さんの下の名前って真理だったのかと頭の片隅で思いながら、僕は予想外の返事に戸惑った。


「真理、日常の忙しさで忘れかけてた大事なもんを思い出したわ。そうだよね。理屈より愛だよね」


「はあ……」


「よし、真理も協力してあげるわ!部屋二階だから、私も朝、窓から覗いてみてあげる」