「大好きだ」と言いたくて

校門を出て、左に曲がった。


「ねえねえ、なんで、今日一緒に帰ろって言ったの?」


ちょっと疑問に思ってたから、聞いてみた。


なんて言うんだろ。


"お前のことが好きだからさ"


なんて言われたらどーしよぉぉぉぉおおお


「あー、頼みたいことっていうか、協力して欲しいことがあって。」


「なになに?奏汰の為ならなんでもするよっ!」


ちょっと、言いにくそうに奏汰は言った。


「一ノ瀬と、俺を仲直りさせて欲しいんだ!」


...はぁ?


一息ついてから、奏汰は続けた。


「俺、やっぱり一ノ瀬のことが好きなんだよ。だから、終わらせたくないんだ。でも、協力が必要でさ。
だからお願いだっ!」


ど、どーしよ...


「そ、それは...」


「お前しか頼めないだっ!」


奏汰が頭下げてるんだし...


どうしよ...


「わかった。いいよ。」


「ありがとなっ!」


あーあ、馬鹿だな、私。


断って、自分の気持ち、伝えればよかったのに。


キッパリ振られて、スッキリすればよかったのに。


一緒に帰って、ちょっとでも奏汰に近づけたって思ったけど、やっぱり遠いんだ。


私のことなんて、見てない。