「かな...た?」


「あ、今の聞いてた?」


「う、うん。」


あ、そーだった。


二人が付き合ってるってことは、二人の秘密。


私と美之里は"知らない"ということにしないといけないんだ。


「聞くつもりは無かったんだけど...二人は付き合ってるの?」


まず、確認。


「...付き合ってるよ。誰にも言うなよ?」


「そう...なんだ。」


本人から、直接言われると、泣きそう。


ダメだ。今泣いたら。


「大丈夫?一ノ瀬先輩と喧嘩したんだよね。」


慰めに入ろう。


それで、あなたのハートを奪っちゃう!


「俺が、告白されたのを一ノ瀬に言わなかったから喧嘩になった。
別れる?って聞かれたからもう、終わりかもな。」


よっしゃああああああああっ


「そっか...。私が出来ること、何かある?なんでもするよ!」


奏汰の味方アピール。


「うん。でも、俺と一ノ瀬の問題だから大丈夫。ありがとなっ!別れたら、一番に言うな。」


「うん。頑張ってね、奏汰。」