「映画…?」 間宮くんに言われるままついてくると、映画館の前だった。 「この映画、見たかったから。」 そういって指差すのは、ホラー映画。 …私、ホラーとか無理だよ。 「間宮くん? 私、そういうの苦手なんだけど…。」 「別にいいじゃん。 じゃ、入ろー。」 私の腕を引っ張る間宮くんの力は強くて、抵抗しても無意味。 先生も別にホラーは大丈夫らしく、平然とした顔で映画館に入る。