「あいつ、かわいそーにな。」 すれ違う際に、間宮くんはそう呟いた。 私は、間宮くんの背中をみつめる。 そして、先生の方に視線を戻す。 先生は私に気づくと、女子生徒の輪から抜け出してくる。 「お待たせして、すみません…。 こんな状況になったのも、私のせいですよね。」 「別に気にしてない。 それより、早く帰って勉強な。」 「はい。」