「ごめんって思ってるなら退いて。」


「はいはい。」


淘汰はしぶしぶ離れる。
そして、私のとなりに座った。


「梨依。」


「んー?」


「好き。」


「んー。」


「なんだよ、さっきから。
“んー”しか言わねぇじゃん。」


「んー。」


「もういい。」


淘汰はすねたように言って、そっぽを向いた。