「あー、ほんと好きだ、梨依のこと。」 淘汰は勢いよく私を抱き締めて、そういった。 「私も、ほんとに好きだよ。」 「俺さ、お前が俺のこと好きって気持ちより、 俺がお前のこと好きって気持ちの方が大きい自信、あるから。」 「なにその自信。 それだったらよ私だってあるもん。 淘汰より絶対好きって気持ち、大きいから。」 「へぇ、ほんとかよ。」 「ほんとだよ。 自分のほうが、好きが大きいんじゃないか、って不安に思うときもある。」