「……もう少し。」 「ん?」 「もう少しだけでいいから、ここにいて?」 私は、無意識に優真さんをひきとめていた。 「ああ、いいよ。」 優真さんは笑顔でうなずき、ドアノブから手を離した。 そして、私と少し離れたところに座る。 「ここ。」 私は自分の隣をぽんぽんと叩く。 「はいはい。」 優真さんは立ち上がり、私の隣に座ってくれた。