「……そっか。」 「で、何があった?」 「淘汰の海外滞在の期間がのびた。」 「は?あいつの? なんなの、帰りたくないのかよ。」 「……知らない。」 「んで、落ち込んでるわけか。」 「……。」 私はうつむいた。 そして、膝の上の手をぎゅっと握る。