淘汰は、向こうで学校に通い、会社の仕事もやっているらしい。 だから、仕方ないよね。 そう自分に言い聞かせる。 『ごめんな。』 「ううん、仕方ないよ。」 そのとき、電話の向こうで淘汰を呼ぶ声がした。 『ごめん、もうそろそろ切らないと。』 「うん。声聞けてよかった。」 『俺も。 大好きだよ、梨依。』 「私もだよ、淘汰。」